« 「第2章」あがった! | トップページ | 深夜の揺れは大きかった »

2012年5月27日 (日曜日)

「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」を再見して大興奮!

 8時過ぎ起床。
 穏やかな天気で、絶好の「テツ日和」だが、仕事。こんな日に、成田線で佐原付近を走れば、目の前に広がる田ん圃の青々とした稲穂が実に美しいだろうなあ。
 こんないいお天気だと洗濯をしたくなるが、洗うものがない。残念。
 仕事をせねば。

 朝、相方と電話で打ち合わせして、昨日書いた「第2章」を手直し。そして、「第3章」のメモを作って、午後に打ち合わせすることに。

 書き直しはすぐ済んだが、「第3章のメモ」がなかなか出来ない。だったら成田線にでも乗った方が気分転換になるぞと思いつつ、やる。

 下関マグロさんのブログで、新盤の「博士の異常な愛情」には、カットされた「幻のパイ投げシーン」が特典映像としてついている、と書いてあったので、旧盤は持っているが、これは買わねばとアマゾンで注文。
 が……。
 買った人の「口コミ」を読むと、「幻のパイ投げ場面」はやっぱり収録されていないらしい。まあ、あのキューブリックだから、一度カットしたものをオマケとしてつけることはしないだろうし。
 「博士の異常な愛情」DVDにはいろんな種類があって、それをすべてチェックしてみたが、やっぱりどれにも「幻のパイ投げ」場面は入っていないようだ。
 とは言え、画質が向上してマクナマラたち冷戦下の関係者の証言が特典映像に入っているブルーレイを注文。

 「幻のパイ投げ」場面については、スチール写真や撮影台本が残っている。このサイトには、それらを使った「再現」が載っている。
http://www.asahi-net.or.jp/~kz3t-szk/kub_str.htm
 しかしまあ、この映画は、非常に完成度が高くて、これ以上磨きようがないと思えるほどタイトに作られているので、パイ投げが入る余地があるのかどうか。最初のバージョンで入っていたという構成を想像してみると、やっぱりバランスは悪い。キューブリックが「これではファースになる」という理由でカットしたという説があるが、それはおおいに納得出来る。この作品のラストは、ストレジラブ博士が車椅子から立ち上がって(あたかも悪魔が復活したように)「総統!私は歩けます!」と叫ぶと、絶妙なタイミングで「水爆実験モンタージュ」が始まり、第二次大戦中に大ヒットしたヴェラ・リンの「また会いましょう」という歌が流れ(その歌詞がもう、無茶苦茶皮肉だ!)る。この流れが完璧なのであって、ここにパイ投げが入るのは、どう考えても蛇足だ。

 テなことを考えつつ、仕事、
 途中、コーンフレークとトーストのブランチ。

 なんとかメモを作って、14時過ぎに相方と会う。北千住駅東口に出来た東京電機大にあるイタトマ・ジュニア。電機大のキャンパスは開放型で、一般人も入れる。と言うか、この店は一般向け。
 ここでスパゲティやピザ、グラタンにシュークリームを食べながら、打ち合わせ。
 話していると、以前かかっていた獣医さん(人柄がよくて通ったのだが、結果はウズラやビワに悪いことをした)とバッタリ会ってしまった。

 で、メモをたたき台にして打ち合わせは順調に進んで、膨らんだ。これで「第3章」も順調に書き進められるだろう。

 相方と別れて、おれは錦糸町へ。昨日果たせなかったことをやる。アシックスの店で修理出来ないと言われた靴を引き取り、ついでに新しい靴を買う。
 どうせ新しいのを買うんだからと、ちょっと違うパターンを選んだ。ここの靴は履きやすいので気に入っている。
 自分の足にフィットした中敷きを足を計測して選んで貰い、靴に装着。ちょっとキツいが、履いていれば馴染んでくるだろう。

 ミンミンで餃子、と思ったが、イタトマで食べたばかりなのでお腹いっぱい。
 そのまま北千住に帰ってくる。
 で、北千住東口の靴修理店に持ち込んだら「ウチでは出来ない」と断られてガックリ。西口にある「ミスター・ミニッツ」に聞いてみたら出来るというので、預ける。

 ダイエーで刺身などを買って帰宅。

 打ち合わせで決まった「第3章」の内容に合わせるために、「第2章」を再改訂。
 そして、「第3章」のメモも書き足して相方に送ろうと思ったが、それがなかなか出来ない。

 そうこうしていると、ゆうパックの配達。お昼ごろに注文した「博士の異常な愛情」ブルーレイ盤がもう来たぞ!

 夕食(マグロとぶりの刺身、荒野豆腐、ヒジキ煮、アサリの味噌汁)を食べてから、早速見る。
 この作品は、何度見た事か。コドモの頃に「日曜洋画劇場」で初めて見て興奮し、その夜は眠れなかった。大学に入って、名画座にかかると見に行って、カセットに音だけ入れて繰り返し聞いていた。録音したのは、今はなき「五反田名画座」だったか「大塚名画座」だったか。近くに座ったヤツがヒーヒーいいながら笑っていた、その声も入っているもんなあ。キネ旬の「世界の映画作家」キューブリックの巻に収録されたシナリオも繰り返し読んだしなあ。
51jswwqyfnl
 なので、全部は見ないで要所要所を飛ばし見したが、やっぱりこの映画は凄い。
 特に、攻撃目標に近づいたのに爆弾格納庫の扉が開かないので、機長自ら水爆に跨がって修理していると、扉がガーッと開いてしまい、機長はそのまま水爆とともに地上へ、というシーンは、本当に凄い。大笑いするが、恐ろしい。眩暈がするほど「大笑いするけど怖い」。この感覚は、他の映画にはない。この映画のみが描き出せた奇跡的なブラックユーモア。いや、これはユーモアではなく、ブラック・ギャグというか……。
 これに先立つ、「アメリカ大統領とソ連首相のホットライン」のシーンも凄い。全く凄い。
 原作は、ジョージ・ブライアントの「破滅への2時間」。ハヤカワから邦訳が出ていて、おれは読んでいる。実に真面目な「偶発核戦争」もの。空軍基地司令官が発狂して、と言う部分だけは原作通りだが、あとはすべて映画のオリジナル。シドニー・ルメットが真面目に作った「未知への飛行」(これは最悪の邦題)はまるで面白くなかったから、ナイトメア・コメディに仕立てたキューブリックの嗅覚はさすがだ。

 で、ラスト。博士が立ち上がって、ヴェラ・リンの歌が朗々と流れる。
 完璧だ!この流れに、他の要素が付け加わる余地は、まったくない。パイ投げは、不要だ。

 ビリー・ワイルダーはこの作品を初めて見たとき、理解不能だと感じたらしい。
 しかし、この作品は、キューブリックのベストだと思うし、映画史上に輝く異様な傑作だと思う。
 飛ばし見だが再見して、「この世で1本だけ選べ」と言われたら、たぶんこの作品を選ぶだろう。
 ここまで完璧な映画は、ないと思う。この完成度に匹敵するのは、市川崑の「細雪」か。
 水爆モンタージュを見つつ、ヴェラ・リンの歌声を聞きつつ、おれは、初めて見たときの異様な興奮を思い出して、感動の余り泣きましたね。心底スゲーと思ったし、何度見てもスゲーと思う。おれの大好きな要素がこれでもかと詰め込まれている。最終戦争物、サスペンス、政治ドラマ、ドタバタ、強烈な風刺、ブラック・ギャグ……。
 この傑作からすると、「2001年宇宙の旅」はカッコつけすぎだし、「時計仕掛けのオレンジ」もインテリぶっている。「バリー・リンドン」は文芸作品を撮ってみました(しかし大傑作ではある)という感じで、「シャイニング」はおれは全然ダメで、「アイズ・ワイド・シャット」は今に至るまでまだ見ていない。

 人生を決めた映画とか小説、というものは存在すると思うが、おれの場合は、この「博士の異常な愛情」だ。
 この邦題、誤訳だという指摘もあるが、これはこれで素晴らしいタイトルだと思う。「ストレジラブ博士」もしくは「異常愛博士」じゃ映画のタイトルにならないし、なんせ、映画の内容に即しているではないか。

 大興奮して、仕事に戻り、なんとかメモを作って相方に送る。

 風呂に入って、METの「セビリアの理髪師」「連隊の娘」をブルーレイに焼いたあとテレビをつけたら、日テレの「NNNドキュメント」で甲府の病院で起きたレントゲンのための放射線剤過剰投与事件を追ったものをやっていたので、最後まで見る。病院の構造上の大きな問題なのに、自殺した放射線技師に罪をすべて被せたような警察の捜査結果。これでいいのか!

 SMAPがジャニーズ事務所の若手を集めてトークする番組が面白かったが、もう1時を回っていたので、途中で止めて、1時30分就寝。

本日の体重:88.70キロ
本日の摂取カロリー:2105kcal 
本日の消費カロリー:日常生活+288kcal/5537歩

« 「第2章」あがった! | トップページ | 深夜の揺れは大きかった »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/580951/54818692

この記事へのトラックバック一覧です: 「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」を再見して大興奮!:

« 「第2章」あがった! | トップページ | 深夜の揺れは大きかった »

安達瑶の本

2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

安達瑶のサイト