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2012年8月13日 (月曜日)

プロメテウス(ネタバレ警告)

脚本:デイモン・リンデロフ/ジョン・スパイツ 監督:リドリー・スコット

TOHOシネマズ西新井にて(先行上映)

 おれは「エイリアン」シリーズが好きではない。それを割り引いても、かなりヒドイ映画ではないか?
 ねちょねちょが大嫌いで、ゴキブリの卵みたいなのを見せられるのも大嫌いだから、とはいえ、なんじゃこれは。

 映画は丁寧に説明しろとは言わない。それを言えば「2001年宇宙の旅」は最低最悪の映画ということになる。
 それにしても……。
 のっけに出て来る「白いへんなおやじ」はなんだ?なにをしている?なんの目的で?
 公式サイトの説明読んで、そういう設定だったのね、と判ったけど……。

 お話変わって、世界各地で見つかる石器時代(?)の壁画。それらはすべて同じ事を描いている。すなわち、「地球人の祖先は宇宙の何処かの星にいる」ということを。
 それはいい。しかし、それがどの星なのか、どうやって割り出したの?
 その星を探査するのに、国家プロジェクトではなく私企業が巨費を投じてやるのか?
 いくらカネがあっても、宇宙の乱開発に繋がるようなことを近未来の国家は許すのか?
 各地の壁画の新発見からそう時間が経っていないようなのに、太陽系外まで航行出来る宇宙船を建造したのか?アリモノを利用したのか?太陽系外の別の恒星系の惑星なら、数光年離れているはずだが、線内の経過時間が2年と少しの人工冬眠で済んだという事は、亜光速での航行ということ?

 まあ、ここまではいい。
 しかし、ここからが乱暴すぎる。
 未知の惑星に、いきなり着陸するの?この惑星の衛星軌道に乗って、上空から出来る限りの探査をして危険がないことを確認して降りるんじゃないの?
 その着陸船がオスプレイみたいなのはまあいいとして。

 どんな脅威が待っているか判らないのに、船外活動というか、惑星の陸上をバイクみたいな「軽車両」で走るか?あまりにも無警戒で危機感もないだろう?

 なんか、三流以下の連中が、職業的訓練もろくに受けずに、安いギャラで放り込まれて、低脳が集まってわさわさやっている感じが濃厚で、見ていてイヤになってきた。
 いくら、彼らは「大変な目に遭う要員」だとしても、無能すぎるだろう。
 
 人工物のようなところに入り込んで、人間が呼吸出来る期待で満たされているという理由でヘルメットを脱いでしまうのは、バカ?未知のウイルスとか未知の毒ガスとかの可能性をまるで考えないの?
 このへんで、このミッションに参加している連中は全員、アタマが足りないんじゃないかと思いだした。
 リプリーの役回りであるエリザベス・ショウもバカで配慮もナニも足りない。ブスだし。あのリスベットをやった人だと後から知ったが、普通の顔だと、こんななのね。

 この後、気象の異変が始まって警告を受けているのに現場で粘ってしまうという「お約束」。別の日に出直せばいいのに、粘ってしまうのって、ガキ?
 案の定、嵐に巻き込まれて、という展開になるが、このスペクタクルを見せたいだけの「思慮浅い行動」は、キャラクター設定に疑問を感じさせてしまう。だって、バカに見えるし。

 で、この件は当然ながらなんとかなって、そこから持ち帰った「宇宙人の頭部」を調査。これも手袋はしているが、容器に密閉して隔離、という事をしない。どうしてそんな危険極まりない無謀なことをするの?バカだから?
 で、案の定、「数千年前(だったっけ?)に死んだはずの宇宙人が反応を示しはじめ」る。それまで「大丈夫よ」と根拠のない事を言っていたエリザベス・ショウは、アンドロイドに「助けて!なんとかして」と言う始末。ばかじゃねえの?これでも科学者?
 その頭部は、爆発。
 
 で、アンドロイド(この役者はハンサムでなかなか魅力的ですな。ホモっぽさが「アラビアのロレンス」のピーター・オトゥールに似ていて、作中でも「ロレンス」を見たりしているが)は、どんな理由か、ゴキブリの卵のような物体からすくい取ったネバネバを、エリザベス・ショウの相方に飲ませてしまう。何故?わざわざどうしてこんな事をする?
 隠されたミッションというか陰謀があるのかと思ったが、それとこれとは関係しないようだし。

 このアンドロイドの知能は人間をはるかに凌駕しているのか、そのへんを説明しておけば、その後、いろいろ納得出来ただろうに、賢さはそうでもないらしい。語学を勉強していたりするし。
 そういえば、このクルーは目的地に着いて、やっと初めてミッションの説明を受けたらしくて、「聞いてないよ」みたいな話が始まる。そーゆー事は出発前に済ませてこい!わざわざこんなところでやるな!

 とにかく、この映画の大きな欠点は、「お約束の場面」を登場させるために、無理矢理妙な設定をしたり登場人物に行動させるので、映画の展開が奇妙というかおバカになっている。
 ゴキブリの卵の表面をすくったものをエリザベス・ショウの相方に飲ませるのは、その後2人がセックスして、ショウの体内にエイリアンを宿らせるため、でしょ?で、どうしてショウの体内に宿らせたいかと言えば、「エイリアン」シリーズの名場面を再現したいからでしょ?

 その後も、バカな展開は続いて、その最たるものは、エイリアンを作り出した宇宙人の宇宙船に、地球人の宇宙船を体当たりさせて阻止しようという「玉砕」。突然、「宇宙戦艦ヤマト」になってしまうんだもんなあ。がっかりだよ。

 で、体当たりして落下した「敵の宇宙船」はさほどの損傷を受けていないように見える。落ちたけど、実は中にいる宇宙人は生きてるんじゃないの?
 そして、体当たりした地球人の宇宙船も、ショウが必要な部分は無傷で生きているという、ご都合主義的な設定。なんじゃこりゃ。こっちだって、船長とか操縦スタッフは生き残ってるんじゃないのかと思える。さほど損傷していない。こういうのって、激突して大破すべきじゃないの?
 ショウの酸素が足りなくなる、というエピソードをカットすればいいだけの話。これ、さほどサスペンスを生んでもいないし不発のネタなんだから、カットしてもいい。

 で、首だけになっても生きているアンドロイド(こいつの本当の目的というかミッションは遂に説明がない)とともに、思慮浅いショウは、敵の残したもう一隻の宇宙船に乗って、敵の母星に向かって発信する。
 彼らがなんの目的で地球に自分たちのDNAを植え付けたのか、その理由は説明されないまま。
 ま、いろんなエピソードは「2」を作るために残したんだろうけど。
 でも「2」が出来ても、観る気はしない。

 ショック演出も、すべてこれまでやって来たことばかり。新手はない。だから、身構えるけれど、「どひゃ〜!」と驚く場面はなかった。ただただキモチワルイだけ。

 この映画、作る意味はあったのだろうか?
 そりゃ、ある程度の儲けが期待出来れば、作る価値は大いにあるんだろうが……。

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