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2012年9月 7日 (金曜日)

風邪がくすぶっている

 6時過ぎ起床。
 天気がいいと、洗濯しないともったいないという気分になるのは貧乏性?
 タオルケットや夏用シーツを洗う。

 で、仕事。「第1章」の書き出しで迷う。どうしても頭の部分は気負ってしまって、ブンガク的表現とか、アクション映画的なツカミとか、そういうことをアレコレ考えてしまう。

 依然として、もの凄く腹が減る。胃が大きくなっているのか、中枢神経がおかしくなっているのか、それとも妊娠でもしたのか?
 ご飯を温め、玉子焼を作り、アサリの味噌汁と。

 一日中部屋に閉じ籠っているのはよくないと思うが、外に出ると疲れてしまって仕事に差し支えが出るから、出るなら夕方にしようと思っていたが、なんだかスッキリしないので、外出。

 ずっと部屋にいるとエアコンが効いた状態で慣れてしまったカラダがモーレツに汗を出す。その汗の出方がなんだか嫌な感じ。ただ単に暑いから汗をかくという感じではない。でもまあ暑いんだけど。

 マルイのフードコートにある「越後そば」で冷やしタヌキそばにちくわ磯辺揚げを追加して、そぼろご飯と。本当はカレーでも食いたかったのだが、すき家のカレーしかなかったので。以前入っていたカレーの店はどうして撤退しちゃったんだろう?フードコートでカレーってウケないのだろうか?

 その後、上に行って、ノジマで二股コンセントと延長コードを買う。エアコンを買ったときのポイントが使えると思ったが、ほとんどついていない。調べて貰ったら、クレジットカードで買うとポイントはほとんどつかないんだと。大きな買い物はもう、ここではしないことに決める。買うのは小物だけ。デカイものはヨドバシで買ってやるぞ。地元と言うことで今までヒイキにして冷蔵庫やエアコンやテレビやブルーレイのデッキを買ってきたが、もう知らん。だいたい、現金で買わなきゃポイントがつかないなんて説明があったのか?あったかもしれないけど……。
 けち臭いとは思うが、ムカつく。

 1階のポンパドゥールでバゲットの細いヤツを買い、歩きながら食っていると、すぐになくなってしまった。
 コンビニでバターピーナッツを買い、近所の八百屋でキュウリの漬け物を買って帰宅。

 バタピーの袋を開けたら、一気に全部食ってしまった。
 いかん。いかんぞう。

 昨日録画した黒澤の「隠し砦のさん悪人」を摘まみ見。三船の「騎乗で敵を斬り殺す」ところや、「片手で町娘を拾い上げて馬で逃げる」ところの演出のダイナミックさに、ほとほと感嘆。
 あと10日で済むはずの御殿場ロケが天候待ちで100日もかかってしまい、映画は大ヒットしたが東宝としては統制が取れないとして、黒澤プロとして独立させた、曰く付きの作品。しかし、ダイナミックなんだよなあ!
 昨日見た「蜘蛛巣城」も、ラストのスペクタクルは筆舌に尽くしがたく、「映画だけがなしえる完璧な映画的表現」の極め付けだ。
 市川崑も、一方の「映画的表現」を突き詰めたが、どこか感覚がヨーロッパ的。しかし黒澤はアメリカ映画だ。アメリカ映画的スケールの画造りを日本映画の規模でやろうとしたから、トラブルが尽きなかった。
 テなことを思いつつ、ソファにひっくり返って、小林信彦の「黒澤明という時代」を再読。
 小林さんの映画に関する文章は覚えてしまうほど熱心に読み返したが、この本はゆるいエッセイのようで、橋本忍の回想記に触発されて書きたくなった、という感じがしないのが残念極まりない。それでも、読み返すと、いくつかの「新発見」があった。
 小林さんは「赤ひげ」を買っていない。「黒澤明の集大成ではない」というけれど、やっぱり、日本映画のスケールの中ではやりきってしまったという感じが伝わってくるんだけどなあ。
 黒澤さんのやり方を熟知した東宝撮影所という環境の中でこそ黒澤さんは映画を作れた。それが判るまで、ずいぶん遠回りをして、貴重な時間を費やしてしまったと思うが、でも、あの時は仕方がなかったのだと思う。「世界の巨匠」という自意識が肥大してしまって「トラトラトラ!」の製作が続行出来なかったりしたのも、やっぱり、後から振り返ればいろんな事が言えるが、あの時は、どうしようもなかったのだろう。間にどんな優秀なコーディネーターが入っても、黒澤さん本人の意識が「明治の芸術家」だったのだから……。

 市川組の末端に連なる(という意識はある)人間としては、市川崑を心から尊敬して余りあるのだが、黒澤明は、ビリー・ワイルダーやスタンリー・キューブリックと並ぶ偶像に近い存在だ。
 東宝撮影所でバッタリ会ったとき、やっぱり反射的に最敬礼してしまったものね。ベンツから降り立った黒澤さんが、おれに「やあ、おはよう」と言ってくれたのは、やっぱり一生の思い出になるものね。おれにとっては、東京文化会館で天皇皇后両陛下とともにオペラを見た(ただ同じ会場にいたと言うだけだが)のに匹敵する体験だ。
 「夢」の撮影中も、セットを何度か見に行ったが、もう晩年だったせいか、撮影中の黒澤さんは「鬼」「悪魔」と言われるほど怖くはなかった。でも、撮影所全体にぴりぴりした空気が漂っていたのは実感した。
 そんな東宝撮影所も、すっかり様変わりしてしまった。昭和30年代に建てられた特大の第8・第9ステージとダビングルーム以外はすべて建て替えられて、往時の痕跡は全く残っていない。
 おれが走り回っていた(というのは語弊がある。おれは助監督のくせにほとんど走らなかった)頃は、戦前に建てられたままのステージで、光学録音用の巨大なソケットがステージのあちこちにあって、所内にもケーブルが張り巡らされていた。昭和30年代初頭までは同時録音も光学でやっていたので、巨大な光学レコーダーは「録音室」に鎮座していて、ステージから引かれたケーブルによって音声が伝送されていたのだ。
 そんな歴史的痕跡が山ほどあって、おれなんかは楽しくて仕方がなかった。倉庫に行けば往年の作品で使われた小道具がそのまま保管されていたし、「『用心棒』で使った大型送風機」が現役だったり……。
 こういう事が体験出来ただけでも、助監督をやってよかったと思う。もちろん、黒澤さんと並ぶ巨匠・市川崑の現場を体験出来たのは、最高に得がたいもので、おれの宝物だ。
 それを思うとき、黒澤さんに関する本は山ほど出ているのに、市川さんに関する本は数えるほどしかないのが残念でならない。
 理由は幾つか考えられる。
 黒澤さんの映画は、「語りたくなる」。判りやすいし、映画を象徴する凄い見せ場がある。三船敏郎というキーワードもある。そして作品数が30本(「明日を作る人々」をカウントすると31本)というのも語るにはちょうどいい。市川崑は多作で、テレビドラマも多い。そして、撮影・編集にテクニックを徹底して使い切ったので、その辺の技術に疎い映画評論家には歯が立たなかった。しかも作品の幅が広くて、無思想と言ってもいいので、評論としては切り口というかキーワードが見つからないからだろう。
「純粋に映画的表現を死ぬまで追及した」
のに。
 それと、雄弁に映画を語れる人が市川崑の熱狂的ファンに少ないという事。
 おれは、いくつかの出版社に、「市川崑(とそのスタッフ・キャスト)徹底インタビュー」の企画を持ち込んだことがあったが、売れないから、と言う理由で実現しなかった。おれがもっと売れるモノカキなら発言力もあるのだが、そうじゃないのが辛かったが……。
 お別れの会のあと、市川組の助監督だった人間が集まって本を編もうかという話も出たが、末端も末端なおれが音頭を取れない。東宝の社員でもなかったし今は映画から足を洗っているし……。で、その話はポシャったまま。
 市川崑の映画は語り尽くすべき価値があると思うのだが、玄人好みすぎてしまうのかねえ。

 ……映画のことになると、どうしても熱くなってしまうなあ。

 本を読みふけっていると、退屈したくーたんが、新たな領域を開拓してしまった。本棚のてっぺんに安住の地を見つけてしまったのだ。
 居心地悪いだろうに……。
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 で、汗をかいて気持ち悪かったが、風呂に入ると眠くなるので、我慢して仕事を再開。
 さすがにその後、腹は減らず、お茶漬けでも食べようかと思っていたが、夕食は抜き。

 また休憩して、今度はキネマ旬報増刊「黒澤明ドキュメント」を読む。この本は高校生の時買って、かなりボロボロになってしまったほど読み返した。中身もほぼ覚えている。作品論よりも、スタッフ・キャストの証言や思い出話が圧倒的に面白い。
 映画論なんて、かなり虚しい。しょせんは、スクリーンに映ったものを見て、それをネタにあれこれ言うだけだもの。往年の小林さんくらいに鋭い考察があれば別だが、分析もしない「印象批評」に、どんな価値があるんだろう、と思う。小林さんも、「黒澤明の暗黒時代(バカな評論家がくだらないことを書いて黒澤明をこき下ろしていた)を厳しく批判している。
 さすがに今は、そんなバカな事を書き連ねる映画評論家はいなくなった(映画評論家自体、少なくなって「映画ライター」だらけになってしまった)が。

 Macに向かうが、やっぱり汗をかいて気持ち悪いので、風呂に浸かる。

 風呂から上がったら、スッキリ。気分爽快。どうも風邪がくすぶっている感じ。

 仕事を再開して、出だしの部分がなんとか書けた。固い栓がやっと開いた感じ。明日以降は快調に進むだろう。

 23時を過ぎて、どうにも眠くなり、0時に沈没。「タモリ倶楽部」は録画して、寝る。

本日の体重:89.85キロ
本日の摂取カロリー:2311kcal
本日の消費カロリー:日常生活+α+228kcal/4467歩

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