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2013年1月26日 (土曜日)

NHK「メイド・イン・ジャパン」を観て、判った!

 7時起床。

 

 くーたんは、ネズミのオモチャで遊ぶことが復活して(おれに咥えてきて、一緒に遊んでくれとせがむのが復活した)運動量が増えたせいか、便秘が治ったようだ。よかったよかった。

 朝のモロモロのあと、友人にメールを書く。まだまだOに関するあれこれは続く。で、ヤツのことを考えていると無性に腹が立ってくる。それは、おれが完全に「道義的援助」のトラップに填まってしまったと感じるからか。一線を引いて割り切ろうと思うが、それが妙に後ろめたくもある。これがトラップに填まった証拠だ。

 しかし、仕事をしなければいかん。なんとか今日中に「第2章」のメドをつけておきたい。

 ブランチは温めたご飯に目玉焼きをトッピングした混ぜご飯にインスタント味噌汁。

 ぼちぼち進む。

 午後になって、近所に来た相方が寄るというので、モスバーガーを買ってきて貰う。

 で、来訪した相方とランチ。ならば、得意になったパンケーキを焼いて振る舞えば良かった、と後から気づく。

 ずいぶん時間が経ってしまったが、日光のお土産などを渡す。

 相方、ほどなく帰る。

 仕事再開。

 ちょっと詰まってしまったので、DVDに焼いた「最後から二番目の恋」をまた見る。もう何度も見ているので、セリフやカット割りをほとんど覚えてしまっている。中井貴一(の役)や小泉今日子(の役)が親戚のように感じる。

 が、考えてみれば、中井貴一の一家はオープンなようでそうではない。小泉今日子は隣人で、否応なく一家の問題に巻き込まれているので頻繁にこの家を訪れるが、それ以外にやって来る他人はいない。お見合い相手の母子は来るがカフェが営業中だと思い込んできた1回だけだし。

 と言うことは、この「長倉家」はユートピアでもなんでもない、ということだなあ。誰でも受け入れてくれて行けば楽しくなるような、そんなところではないしそんな設定でもない。リビングを使ってやっているカフェの営業が終われば、夜は完全にプライベートな家になる。

 そういうオンオフが、逆に好ましいし、眩しいのかもしれない。

 で……イサイズで、鎌倉方面の物件を捜してしまった。すると、意外に、安い賃貸があるのね。ペット可の一戸建てで。コンビニが近くて。海から遠いから津波が来ても生き残れるだろうし。でも……一戸建ては掃除が大変。家事に追われて1日が終わってしまうかもしれない。でも……気が向いたら自転車で海に行けるって、いいよねえ。北千住は荒川に行けるか。以前は荒川に凄く近いところに住んでいたが、滅多に荒川に行かなかったもんなあ。そんなに魅力も無かったけど、行けば行ったで気持ちは良かった。

 夜は、昨日の残りの回鍋肉をレンジで温めて。ちょっと足りないので、レトルトの麻婆豆腐もつけようかと思ったが、ここは我慢してみる。夕食は量が少なめでも我慢できることが最近判ってきた。

 食後、「タモリ倶楽部」を見る。弁当に入っている「魚型の醬油入れ」コレクション。このコレクターは集めて分類するのが趣味で、メーカーとか納入先とか、そういうことには一切関心が無いようなのが面白い。番組が取材した製造工程を感心して見ていたのがおかしかった。

 21時からのNHK「メイド・イン・ジャパン」は録画予約したが、オンエアでも見ることにする。それだけ気になるドラマだから。

 で。

 これは凄い。

 まったく日本の「現在」を切り取って削ったような、血の滴るドラマ。「ハゲタカ」に匹敵する。いや、今そのものという意味では「ハゲタカ」を越える。

 液晶で世界を制覇したかに思えたシャープや、AV家電で世界を制覇したソニー、家電全体で世界を制覇したパナソニックを彷彿とさせる巨大家電メーカーの危機をリアルに描く。しかも、このメーカーが起死回生の武器として選んだのが、リチウムイオン電池。これ、ソニーが世界に先駆けて実用化して、日本が優位を保っていたのだが、中国や韓国に追い上げられつつある。しかもボーイング787で事故を連続してトラブルを起こしている注目の製品。

 極秘裏に集められたのが7人の各界のエキスパート。しかも一匹狼だったり職場で浮いていたり。こういう場合、何故か「7人」というのが収まりがいい定番と化しているのは何故?やっぱり「七人の侍」の影響が決定的だな。

 それはともかく、巨大企業が倒産の危機に瀕している、と言う描写がヒリヒリするほどリアル。実際、日産と思われる自動車会社の倒産の危機から外資との連携までの過程を丹念に取材してモデルにしているらしいから、リアルさはひとしお。

 主人公の元営業部長は、真面目すぎず、ちょっと軽くて口数が多い。TBSがこの手のドラマを作ると、妙に深刻で重厚で重すぎるキャラクターにしてしまう(北大路欣也とかの、年齢的にも重鎮が眉に皺を寄せてやったりする)が、さすがNHK。営業畑を長年やっていれば深刻すぎないだろうし軽妙だったりもするだろう。そのへんのバランスを唐沢寿明はこれまた絶妙に見せる。

 経理課長は実直・誠実を絵に描いたようなキャラで、そんなキャラと言えばこの人と言える吉岡秀隆が丁寧に演じる。

 子だくさんでワイワイやっているガラッパチ系で現場の叩き上げの技師長は國村隼。

 この3人のキャスティングはもう、最高。キャラ設定も、上手い。

 そんな主要人物の私生活のエピソードが絶妙に入る。長すぎず短すぎず。この案配は本当に上手い。

 で、話はいきなり核心に入る。この社の決定的な技術だったはずの物が、そっくりそのまま中国の新興企業が使い、しかも価格は半値。日本の自動車メーカーは安い中国製品を採用しようとしている。(特許とかそのへんはどうなの?と思ったが)

 中国のメーカーに乗り込むと、そこで技師長を務めているのが、かつて主人公が事業整理を進言してリストラされたエンジニア・高橋克実。この人は最近とみに存在感を増している。適役。

 小泉政権以降、日本でもリストラが当たり前になって、整理された技術者が大量に海外、それもアジアの新興企業に流れて、技術が流出している。その厳しい現実を直視するこのドラマは凄い。

 中国に技術を渡したエンジニアにだって充分な理由はある。金だけの問題ではない。

 日本の企業が抱える根本的な問題、欠陥があるからこそ、日本の企業は駄目になったのだ、という匕首をのど元に突き付けられたようなところで、第1回は終わる。

 うわ~。なんというヒリヒリしたドラマ。全3回を見れば、たぶん救われる終わり方になるのだろうが、第1回を見ると、日本オワタ、と思えて絶望的になる。

 ヤバいなあ……。

 しかしこれは、かつて日本がのし上がるときに、欧米の企業に対してやったことでもある。モーレツに新技術を導入・開発して先取特権を享受している欧米企業を追い越した日本。家電だけではない。造船や重電、その他の工業製品全般で、日本は欧米の製造業を叩き潰したに等しい。

 それは以前(バブル末期)、テレビの仕事をしていたとき、オランダ商務省の日本代表部に取材に行ったときに突き付けられた問題で、おれはそれ以降、日本は自分たちが努力したから今の地位があると同時に、欧米を押しのけた結果なのだと実感した。一人勝ちは許されないし、欧米だって負けっ放しでいるはずがない、ともと思った。

 高度経済成長時代、日本はまだまだ後進国だった。インフラだって整備されていないし、工場をいっぱい作って環境を荒らしたのは、豊かなヨーロッパから見ると貧しい風景だったろう。しかし日本は、もっと豊かになりたい一心で驀進した。その日本の熱意は欧米を大きく上回っていた。

 まだまだ後進国、いや新興国だった日本がやっと名実ともに先進国クラブに入れたのは、バブルのおかげだったと思う。ただの工場だった日本は、カネも出来て欧米の牙城である金融の世界にもデビューしてブイブイ言わせるようになったし、一般庶民レベルでも海外旅行、それも悪名高いノーキョーの団体旅行ではなくて個人旅行がごく普通になって、一般レベルでの日本人の認知度も上がった。どこに行っても日本人がいる、という状態になったから。

 金儲けであくせくするだけだった日本も、遊びに気が回る余裕が出来て、やっと先進国クラブに入れたのだ。インフラも整備されて、その意味でも、やっと欧米の生活環境に追いついたのもバブル時代のはずだ。

 が、歴史は常に転換している。

 韓国、そして中国の「もっと豊かになりたい」という熱意は、日本を大きく上回っている。日本はある種「達成してしまった」ので、気持ちとしては往時の欧米と同じではないのか。日本に追い上げられて抜かされていった時の欧米と同じ立場に、今の日本はある。

 これは……価値感とか考え方を大きく変えないと、日本は太刀打ちできないんじゃないかと思う。欧米は、製造業でアジアと張り合うことは止めて、高度技術や金融といった、アジア諸国がまだ手慣れていない分野でのアドバンテージを生かす方向で生き残ろうとしているし、げんに生き残っている。

 資源があるアメリカは参考にならない。資源もなく、狭いところに人がひしめいているヨーロッパをこそ、先人として参考にして学ぶべきだ。

 ヨーロッパはしぶとい。そして、それだけの知恵がある。

 このドラマは、どう着地するのか。とても恐ろしいドラマだけに、結末がとても気になる。

 そして……。

 このドラマを見ながら、もう一つ気づいたことがある。

 ここ数日、おれがOに対してもの凄く苛立って腹を立てている理由が判った。

 Oに対して完全に上から目線で偉そうにしているおれだが、それはおれが自分を守る心理的防衛策であったことが判ったことがひとつ。

 友人ならば対等な立場で援助して心配するのが本当の姿だろうが、まあ、相手の能力的にヤツと対等に話していると埒があかないということもあるが、危機感が薄いこんなヤツのためにおれがハラハラしてやる不条理を感じて、慣れない命令口調を使って物事を手早く進行させようとして、それが疲れたこともある。

 そして……このドラマを見て、心の底から不安になった。

 今はなんとかなって、無借金生活を続けていられているが、ほんの少し前まで、おれも借金を繰り返す自転車操業だった。自転車操業ということでは今でもそうだ。新作を書いて本が出ないと生活出来ない。その意味では病気をして足が止まると倒れてしまう。

 おれがそういう危機感を日々抱いて仕事をして暮らしているのにもかかわらず、おれよりももっと大きな危機に直面して生命維持すら危ぶまれている当人にあまり危機感がなく、「なんとかなる」「どうせ死ぬんだし」とヘラヘラしているのを見ると、モーレツな不条理を感じて苛立ちが募って、激怒してしまうのだ。

 自分の危機から逃げているような奴のために、どうしておれが先を見越して心配してハラハラしなきゃいけないんだ?と。自分のことだって明日をも知れないというのに。

 OだってOなりに不安を持ち、それと戦っているだろう事は判る。その結果、鬱になられてはもっと困るから、今のヘラヘラしている方がマシだとは思う。

 だが、おれがこんなに日本の将来や自分の将来(今の日本で充分な蓄えがなくて年老いたら悲惨なことになる。こんな先進国があるか?まあ、その意味で福祉がダメで自己責任ばかり強調されるアメリカは先進国ではないのだろう)に不安を感じているのに、もっとヤバい状態にあるOがヘラヘラしているのはどういうことだ!真剣さが足りない!危機感が欠如している!もっと真面目にやれ!

 そう思うと、その不条理さが許せなかったのだろう。

 だから「割り切る」だの「線を引く」だのと自分をナントカごまかそうとしたがごまかしきれず、それで苛立っていたのだ。

 

 こんな風に自分の気持ちのメカニズムが一応分析できれば、落ち着くだろう。いや、落ち着いて欲しい。問題はまったく解決していないが、解決しないことにあれこれ気を揉んでも仕方がない。

 独身でフリーで安定した収入もなければ、死して屍拾うものなしのハードボイルドな境遇にあるのはおれもOも同じ。おれはなんとかしようと思っているが、ヤツはほとんど投げている。その差だ。

 それだけの差しかないんだから、おれにも援助の限界はある。というか余力はほとんどない。だから、これ以上は何も出来ない。許せとは言わない。それを理解してくれ。

 やっと自分の気持ちに整理がついて、「道義的な援助」トラップも解けたと思ったら、ぐったり疲れてしまった。

 日テレ「嵐にしやがれ」を見る。勝村政信がゲストで、休みの日でも本読みをしたり稽古をしていると。で、勝村の指導で「エチュード」の一端を嵐にやらせたのが、懐かしかった。

 日芸に移る前、おれはICUを滑って浪人するのが怖くなって急遽受験して合格した玉川大学(当時は文学部外国語学科英語専攻)にいた。そこには映画サークルがなかったので、一番近い演劇部に入った。玉大には演劇科(当時は文学部芸術学科演劇専攻)があるので、演劇部も専門的で、基礎訓練の「エチュード」をいろいろやった。玉大時代の記憶はほとんど忘れていたのだが、これを見ていて、ぶわーっと思い出した。エチュード、やったよなあ。おれも1度は舞台に立ったし、役者の訓練もやったのだ。

 放送されたのは、ただ歩いてみる~なんでもいいから自分で設定を考えてみて、その気持ちで歩いてみる、ということだけだったが、即興で人物関係を設定して、その人物になりきって生活の断片を演じてみる、ということもやった。で、おれは、言い募る役(設定)は上手いが、言い募られると言い返せなくなる事が判明して、これは芝居の稽古と同時に、自分の性格も炙り出すよなあと思ったものだ。

 もう、眠くなったが、0時からNHKで「今夜もさだまさし」がある。これは生で見るから面白いので、録画してまで見るものではない。ということで、ついつい1時まで見てしまった。

 この番組は、ダラダラ見るのに最適。深夜というのもいい。月1回というのもいい。

 でも、1時が限界。寝る。

本日の体重:90.10キロ

本日の摂取カロリー:1693kcal

本日の消費カロリー:日常生活程度

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