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2013年12月27日 (金曜日)

今年の年末はゆったりした気分

 とも言ってられないけれど、年末にわさわさ動いたし大きな仕事も終えたので、例年になく充実感と満足感と仕事納め感のある年末。

 7時過ぎ起床。

 雨。

 朝のモロモロを済ませて、ツキイチの病院。

 年内は今日と明日で外来診察は終わりなので混んでるだろう、と予想して、先に松屋で「ソーセージ目玉焼き朝食」を食べる。

 デブなオッサンがのろのろ食いながらえんえん携帯電話を見ているのにイライラ。おれもデブなオッサンでiPhoneを見ながら食ったんだけど。しかしこのオッサンより遅く来て早く出るぞ。

 病院は、予想に反して閑散としていた。なのですぐに診てもらえた。

 最近、時々、立ちくらみではなくて、地震のように揺れている感じがある。三半規管がおかしくなっているような。その症状を訴えたが、「それで歩きにくいとか支障が出るようならアレですけど、そうじゃないのなら別に」とのこと。脳梗塞とか脳内出血の前触れじゃないのかと聞いたけど、そうじゃないと。

 もうちょっと様子を見てみて、変化が出たら専門医(この場合、耳鼻科?脳関係?)に診て貰おう。自分の身体は自衛しなきゃ。

 北千住東口商店街を抜けて帰る。歳末ですなあ。

 相方から電話で、ランチしてからウチで映画を観ようということになる。

 13時30分~14時くらいになるだろうと思って、まとまったことはできないなあと思い、ネットを見たり。

 が、結局ランチは15時になった。

 「鶴亀飯店」でランチしたあと、パイを買って、ウチへ。

 パイとかドーナツを食べてから、wowowで録画した「鍵泥棒のメソッド」を見る。

 これ、劇場公開の時から気にはなっていたのだが、インデペンデント系のこういう映画って、足腰がしっかりしていないというか、エンターテインメントとして鍛えられていないひ弱さが出るというか、そんな危惧があって見に行かなかった。というか、最近はもう、よっぽどのことがない限り、映画館に足を向けなくなってしまったからなあ……。

 が、しかし。そんな危惧は全くの杞憂だった、というか、最近の若い監督は出来が違う。

 練りに練られたオリジナル脚本(ネットではノベライズを原作と勘違いしているヤツがいたが)と演出。そして出演者がみんな実力と持ち味をフルに発揮して、なんとも濃密で最後の最後まで楽しませてくれる傑作だった。

 この前見た「サイタマノラッパー3」は好きじゃない世界を描いていたが、映画としてはとても達者だった。

 最近の若い監督は、凄いなあ。

 インデペンデント系というか自主映画出身者って、自己満足の世界で育ってきたから観客の厳しい目に鍛えられていないひ弱さがあったのは、もう昔の話。今の自主映画出身者はしたたかでレベルが高くて粘りがあって、巧い。

 内田監督は、ストレートな映画を作ろうという意図で企画を練りはじめたらしいが、二転三転するなんとも巧妙なストーリー。

 二人のまったく境遇の違う男が入れ替わる、というネタは古今東西たくさんあるから別に新味はない。魂が入れ替わらなくても、一方が一方に成り済ますというのはよくあるパターンだ。しかし、香川照之はコワモテの「殺し屋」で堺雅人は売れない役者。しかも一方は几帳面で勉強家、もう片方はルーズで飽きっぽい。このキャラクターの対比が実に面白いのだ。

 香川照之は凄み溢れるハードボイルドな芝居をしているが、ゴルゴ13が実際に街を歩いていたらそのカッコつけ具合に笑ってしまうだろうという線の、実に絶妙な芝居。この絶妙さは本当に凄いなあ。

 この映画は、ハッキリ言って、香川照之の映画だ。ポスターとかは堺雅人が前面に出ているが。

 が、広末涼子がまた、いいのだ。この人の「硬質」な持ち味をとても巧く生かして、「真面目で几帳面だけど不器用で臆病」な秀才女子を愛おしくなるほど巧く演じている。ほんと、この女性、「あなたなら他の男が放っておきませんよ」と絶対に思う。広末的に美人じゃなくても、この女性の優しさというのは天使のようだ。

 ダメ男・堺雅人は、「殺し屋」がコツコツ貯めた大金を一気に使いきってしまうし、本当にダメ。役者としてもダメで、素人の「殺し屋」にダメを出されるという傑作なシーンがある。この場面は演じる二人も笑いをこらえるのに必死だったらしい。

 3人のキャラクターが本当にとても練られていて、類型的なところはまったく無い。むしろその逆を突く設定になっているのがとても楽しいし、理に適っている。完璧な犯罪者って几帳面で超優秀なはずだから、香川照之扮する男はとてもリアルなんだろう。こういう男は記憶を無くして別の人生を歩んでも絶対に成功するだろうと思わせる。いや~実にまったく身につまされますなあ。

 香川照之が堺雅人が残した服を着ているところで、「律儀にパンツイン」した着こなしなのも笑えるし、本当に芸が細かい。

 芸が細かいと言えば、二人が書く文字にも拘って、ペン習字の先生が付いて、香川照之の文字はその先生が書いたらしい。

 堺雅人にも一世一代の見せ場がきちんと用意されていて、ここではこの役者の本当にレンジの広い実力を見せてくれる。こういうところも巧いよねえ。座付き作者的感覚で、役者の見せ場をきちんと用意してくれる。

 脇役だが、ヤクザの組長としてコワモテ芝居をする荒川良々も、これがまたいい味出しているのだ。この人のタッパの高さを利用して、コワイところは怖いけど、愛嬌のあるところももちろんうまく使っているし。

 森口瑤子は珍しい汚れ役だが……やっぱり一筋縄ではいかない。

 広末涼子の「雑誌の編集長」の設定が、最後の最後で効いてくる展開はもう、ビリー・ワイルダー級の巧さ!ワイルダーが見たら絶対に褒めるんじゃないだろうか。

 おれも、ワイルダーみたいな巧みなプロットのあるものを書きたいが、なかなか出来ない。しかし内田監督は、それをしっかりと実現している。この巧みさは、三谷幸喜を越えるんじゃないか?

 この作品、ハリウッドで豪華キャストを使ってリメイクしたら、それはそれで絶対ゴージャスで面白い映画になると思うぞ!

 広末はアン・ハサウェイで、香川照之はマット・デイモン(もっと細身のソリッドな悪役でもいいか)。堺雅人はブラッド・ピット(もしくは、もっとナヨッとした二枚目)あたりで、どう?

 ラストはみんな幸せになる(なりそうだ)し……なんか、いいなあ!

 素晴らしい。

 やまざき十三じゃないけど、昔の血が騒いで、映画を撮りたくなってくるし、「おれならもっと巧く作れる」と思ったりすることもあるのだが、こういう凄まじい傑作を見てしまうと、ビビってしまって「おれには無理だなあ……」と尻尾を巻いてしまう。

 自由にやれる小説と違って、映画の場合は関門が多すぎる。うるさいプロデューサーをナントカ説得してカネを用意して撮影にこぎ着けても、いい役者を集めれば集めるほど脚本の不備を指摘されて現場でいろいろ提案されて収拾できなくなってきて……というドタバタが展開されるのが目に見える。

 だけど……映画を作るのって、楽しいんだよね。苦しいけど、楽しい。アレはもう麻薬みたいなものだ。映画で食っていくのは大変だけれど。

 まあ、おれが社会に出る頃の映画界は、撮影所システムは終焉を迎えたが、インデペンデントでやっていくにはまだ早かったし、残された道は過酷な撮影条件のピンク映画だった。あの頃のインデペンデントは文字通りのインデペンデントで、16ミリを自分で回して金の工面から何からすべて自分でやるような状態だったから、オールロケのちまちました映画しか作れなかった。

 おれは、もっと大きな規模の映画を作るのが夢だったから、足腰を鍛えるためには助監督修行すべきだと思ったし、それには敬愛する市川さんのもとで勉強するのが一番だろうと考えて、長い長いラブレターを書いて弟子入りを志願した。

 やっぱり、あの時は、あの判断は間違っていなかった、と思う。そして、映画から足を洗ったことも。

 あの頃、自主映画をやっていて、今生き残っている(コンスタントに映画を撮れている)のは犬童一心さん(同世代だが面識がないので敬称をつける)くらいか。やっぱり生き残るのは大変な世界だよねえ。

 おれのデスクの前には「ワイルダーならどうする?」(How would Wilder have done it ?)と大きく書いたものを額に入れてあるが、改めて、「ワイルダーなら、どうする?」と毎日問いながら、仕事をしなければ、と心を新たにした。

 そう言う意味でも、とてもいい映画を年末に観た。

 いろんな意味で、とても勉強になった。

 相方帰り、腹が減ったが、今から外に出るのは面倒。

 冷凍きつねうどんを作って、食う。なかなか美味い。うどんにもコシがあって、まったくバカに出来ないぞ。

 外出先でちょっと仕事をする(プロットを練る、推敲をする)ためには、iPadが最適ではないかと思うようになった。今あるWindowsのノートはCPUが非力だし、おれにはWindowsが巧く使いこなせない。いろいろ努力してみたけど、Macのように自在に使えない。ならばやっぱりWindowsから撤退した方がいい。

 で、iPadなら軽いし、すぐ立ち上がるし、Macとの親和性は最上だし、どうせ外では込み入った文章は書けないからMacBookである必要もない。

 ということで、iPadを導入する気になっているのだが、ソフトバンクの4G回線が使える方が便利かなと思って店に聞いてみたら、入手できるまで凄く時間がかかるらしい。

 しかも、とても安く使えるような印象の宣伝を打っているが、よくよく読めば、そんなこともない。安いのは通信費だけ。本体を安く買えるわけじゃない。それは当然のことだけど。

 ならば、回線に繋ぐ場合はiPhoneのテザリングを利用することにすればいい。そうすれば通信費はかからない。

 ということで、アップルストアでWiFi専用のiPadを買うことにした。しかも今は凄く安い金利でローンが組める。今の経済状態では一発で買うのはちょっと不安なので、ローンを組んで買うことにした。で、申し込んだ。通ればいいし、通らなければ諦めて捲土重来を期す(って、そんな重大なことじゃないけど)。

 風呂に入って、くーたんと遊んで、0時から始まったNHKの記者連中が今年を語り合う番組をちょっと見る。

 アベは、「アメリカの隷属からの脱却」を目指してるんじゃないか?アメリカとの対等な関係の構築。鳩山もそれをやろうとして読売や産経や文春や新潮にボコボコに叩かれたが。しかし「靖国」を使ってそれをやろうとしているという風に見えないこともない、という今の形は、いろんな意味で失策を犯したとしか思えない。

 右翼の「愛国者」はアベに刺激されているようだが、真の愛国者なら、日本の安寧な行く末をこそ慮るべきだと思うが、どうか?

 アメリカに「失望した」と言われちゃった以上、第二次アベ政権も短命で終わるんじゃないの?

 経済が本当に順調になって、多少の事をしても盤石な状態になるまで自重できなかったのかね?まあ、アベの体質は危険だから、早々にボロを出して辞めて貰う方が有り難いのだが。

 1時前就寝。

本日の体重:91.35キロ

本日の摂取カロリー:2421kcal

本日の消費カロリー:日常生活+13kcal/446歩+118kcal(自転車)

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