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2015年1月13日 (火曜日)

仕事して映画「スティーブ・ジョブズ」を見た

 7時50分起床。

 快晴。

 朝のモロモロを済ませて、仕事。

 相方から「ジェイノベル」連載第4回の原稿が戻ってきたので、午前中はそのチェック。

 お昼前に担当Fさんに送って、最終回(文庫書き下ろし)の〆切の相談をする。最初言われた〆切は今月末だがそれは無理。文庫は6月刊なので、もっと余裕はあるはず。

 外出して、「翔竜」でラーメンを食べるが……。

 最近、以前は大好きだったものを食べてガッカリすることが多い。ワッパーもそうだったし「八剣伝」の焼き鳥もそうだったし……。体調のせいなのか、味の好みが変わってきたのかよく判らないが、この翔竜のラーメンも、以前のように「美味い!」と思えなかった。そのくせ、「弁慶」のラーメンには相変わらず感動したんだよなあ。

 帰宅して、仕事再開。「悪漢刑事13」に戻る。

 日芸校友会の新年会のビンゴで貰った「白い恋人」を食べる。しかし今、「白い恋人」って言うと、申し訳ないけど覚醒剤を思い出してしまうなあ。

 で、ルルーシュが撮ったグルノーブルの冬季オリンピックのドキュメンタリーに「白い恋人たち」というタイトルを付けてヒットさせた東宝東和(当時は東和映画か)は知恵者だったねえ。まあ、ドキュメンタリーにフランシス・レイの音楽をつけるというのは画期的だったし、公式記録映画じゃないから自由に撮れて、それが魅力的だったんだけど……と思ったら、これ、公式記録映画だったのね。ずーっと「ルルーシュが勝手に撮った非公式映画」だと思い込んでいた。

 ルルーシュは市川崑の「東京オリンピック」に影響を受けたと語っているらしいが、いっそう勝ち負けはどうでもよくて、冬のスポーツと若者たちと青春、というのがどかーんとメインに座っていて、それが感動的だったんだよねえ。あの頃のフランス映画って、魅力的だったねえ。

 仕事を続ける。

 「5時に夢中!」を見る。火曜日のふかわりょうはバキバキとやり返すのが面白い。が……例によって途中で寝てしまった。この時間帯、本当に眠くなるんだよなあ。

 このまま爆睡したいところだったが、なんとか起きる。

 相方に渡すものがいろいろあって、夕食でもどう?と誘うが、相方は角川新作改稿にかかっているので、一人メシ。

 いろいろ考えたが、セブンイレブンで青椒肉絲と豚汁を買ってきて、ご飯を温めて食う。

About_image

 食後、最初だけ見た映画「スティーブ・ジョブズ」を見てしまう。

 まあ……ジョブズの一生を知ってなければ、この映画は観るのが辛いだろう。この映画だけではよく判らない。

 映画としては、 ジョブズ礼賛でもないしジョブズ否定でもない。ただ、ジョブズの「いい作品(彼にとってコンピューターや自社の製品は自分の作品だった)を作るための桁外れの情熱」と「冷酷な策士」な姿はよく判ったのと、ジョブズ史やアップル史では完全な脇役だったマイク・マークラがどういう人物なのか、ちょっとだけ判った。

 アマチュアの産物だったAppleⅠをキチンとした製品にしたAppleⅡにしてヒットを飛ばして会社にするまでの部分が丁寧に描かれてユカイ。なんとも半端な連中がガレージに集まってワイワイやってる(「マンソン・ファミリーか」?と新規参加者に言われてしまう)ところは楽しいし、金持ちの投資家マイク・マークラが白馬の騎士のように現れるのもカッコイイ。

 しかし……企業化したアップルは、企業ならではのアメリカの資本主義の荒波に洗われる。巨大なビルを持って社員を多数抱えるようになり、株式を公開してジョブズたちは大金持ちになるが、それだけ資本主義に組み込まれて、盟友ウォズニアックが好んでいた「好きなことをして暮らしていければいい」生活とは正反対の有様になってしまう。

 このへんはよく判った。マイク・マークラが流されやすい人物であることも(マークラ側から描けば別の物語になるだろうが)。

 マカーとしては、ゼロックスのパロアルト研究所に見学に行って、革命的なものを観て衝撃を受けて、リサやMacを開発しようとした部分が抜けていたり、Appleを追われてNeXTを立ち上げてジョブズが理想とするシステムやマシンを作ったけど売れなかったり、ピクサーを買収したけどこっちも不調だったり、という部分もない。この部分があるから、Appleに復帰してからの見違えるような「連戦連勝」ぶりが劇的なのに。

「パソコンのデザインを根底からひっくり返し」「音楽業界をすっかり変えてしまい」「携帯電話をスマートフォンに変えてしまった」、以前より革命的な製品を連発するその変貌ぶりはどうしたの?どうしてここまで変わったの?という最大に疑問に対する答えは、ない。

 この部分が一番見たかったのに。

 ただ、ジョブズは自分自身では何も生みだしてはいない。しかし確固としたビジョンを持った天才的オルガナイザーというかプロデューサーなのであって、多くの才能を結集して組み合わせて、傑出した作品を世に送り出した、と言うことはよく判る。

  その際、Appleに復帰する前までは、ソロバン勘定抜きで、「とにかくいいものを作る」ことしか頭になく、しかも朝令暮改は当たり前だったから、企業人として不適格という烙印を押されてしまったのだ。

  これは、映画という商売物を芸術家のようにカネのことは度外視して(しかも東宝という会社の中で!)作っていた黒澤明の姿とWる。おれ自身も、市川崑さんの元で企画を作った時、昨日言ったこととまるで違うことを言い始めて大いに困惑したが、芸術家とはそういうものだろう。昨日はそう言ったけど考えてみたらそうじゃないと思った。それでいいのだし、そうじゃなければならないのだ。

 一人で作るモノだったら、朝令暮改をしても誰も怒らないからやり直しを満足するまで繰り返せるが、共同作業だとそうはいかない。

 製品は作品である。それには作り手の魂とか思いが籠っていないとダメだと思うが、商業ベースで作り出すものである以上、その制約は受ける。だからジョブズはAppleから追放され、黒澤明も東宝から独立せざるを得なかった。

 古今東西の革命児の中でジョブズが特に凄いのは、その挫折を糧にして、驚くべきことにAppleに復帰するや、自分をAppleに呼び戻したギル・アメリオを追い出して自分がCEOになり、Appleを立て直すどころか、コンピューター以外の製品でもヒットを飛ばして、あの巨人マイクロソフトを抜き去ってしまったことだ。

 こんな大逆転して成功して……あっけなく病で世を去ってしまった文字通りの風雲児って、他にいるか?

 他の大天才と彼の違いはどこにある?

 どんな天才でも、時代とシンクロしなければ成功は掴めない。時代に早すぎると異端者となって不遇な人生を送ってしまう。

 思えば、リサやMacを作っていた時、ジョブズが実現したいイメージは、当時の技術では不可能か、実現しても物凄く高価なものになった。しかしAppleに復帰した頃にはテクノロジーは大きく変化して、より高性能なモノがより小さくより安く手に入るようになっていた。それに、いろんな巡り合わせの歯車がバッチリ合ったのだろう。

 こういう部分を丹念に描いていくと、2時間では描けない。8時間くらいの連続ドラマにしなきゃ。しかしそれを作れるネタはあるし、浮き沈みが激しくて波瀾万丈だから、充分面白くなるはず。いや……パソコンにそこまで興味がなければ、面白いとは思えないか?

 まあ、ジョブズの思想というかモノの考え方というか、アップルに復帰した後の大成功の秘密は、ジョブズのロングインタビューを見れば、とてもよく判るのだが。

 NeXT社時代の経験が、ジョブズを大きく変えたとしか思えない。天才にもじっくりモノを考える時間は必要だったろう。

 自伝をじっくり読みたくなった。

 「終わった」と思われていたのに蘇り、大成功を収め、病に倒れて、亡くなる。まさに典型的なトリック・スター。世界史に残るトリック・スター。

 しかしまあ、ジョブズを表す言葉は、かつてジョブズの部下であり、ジョブズを裏切り、次期MacOS売り込みのライバルだったジャン=ルイ・ガセーの言葉が一番的確だろう。

「民主主義に沿ってたんじゃ、素晴らしい商品なんて創れっこない。闘争本能の固まりのような独裁者が必要なんだよ」

 なんだかんだで、2時就寝。

今朝の体重:89.60キロ

本日の摂取カロリー:1921kcal

本日の消費カロリー:日常生活+63kcal/1781歩+38kcal(自転車)

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