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2016年12月18日 - 2016年12月24日

2016年12月24日 (土曜日)

12月24日/仕事して、夜は旧友のゴチになる

 6時過ぎに目が覚めて、ベッドの中でしばらくiPhoneを見て、7時ごろ起床。

 晴れ。

 洗濯して、干す。その他、朝のモロモロを済ませる。

 アサメシは、トースト1枚にベーコンエッグ、牛乳。

 「ワンナイトクルーズ」の取材報告を書き始める。Apple純正のワープロ・ソフト「Pages」を使って左に写真、右に説明書き、と言うスタイルにしようとしたが、上手くいかず、しばらく試行錯誤。MSワードだと横書き二段組みが出来たんだよなあ。「Pages」でも入力エリアを設定すれば似たような事が出来るはずなのに、そういう設定をすると「次のページ」が自動的に作れないという面倒な欠点がある。

 結局、ベタ打ちのテキストに写真をコピペするとそれらしいことになるのを発見。一番原始的な方法だった……。

 お昼を過ぎて、「真田丸」最終回の再放送。録画はしてあるが、見始めたら……物凄く辛くなってきたので、見るのを止める。だって……またあの大蔵卿局や大野治長たちの「超大馬鹿者の大失策」を見なければならないのだから。家康の遁走とかもあるとは言え……。

 信繁とは、総集篇で会おう!

 仕事に戻る。

 14時を過ぎて腹が減ったので外出。

 「福しん」で、チャーハンとおとも、サービス券を使って味玉を追加して新メニューの「餃子3つ」も。

 食べてから、そういや今夜は映画をやっていた時代の旧友のKと食事する約束をしていたことを思い出した。まあ、それまでに腹も減るだろう。

 帰宅して、仕事再開。

 取材したいろんなネタも書いておく。

 今回は、細かなリアリティを積み上げて大嘘をつこう。

 夕方に一応出来上がって、担当O氏に送るのにPDF化。しかし貼り付けた写真を鮮明にしたらファイルが巨大になってしまい、メールでは送れない。「宅ふぁいる便」を使う。

 ここで、延ばし延ばしになっていた、iMacの総合的メンテをやる。メンテ用ディスクから起動して、本体をいろいろチェックして内蔵HDDもメンテ。ディスクアクセス権も修復。

 このマシン、まだまだ使えると思う。今度出るiMacが画期的なものなら買い換えるけど、そうでないなら、まだまだ使うぞ。

 メンテは数時間かかると思ったら、意外に早く終わった。そして、異常もなかった。講談社の原稿の追い込みの時に発生して不安定さをもたらした原因はなんだったのだろう?OSの異常(OSのバグも含む)だったような気がするけど。

 夕方の再放送を眺め、ニュースを見る。

 糸魚川の大火の全容が判ってきたが……火元のラーメン店は全焼していないのに、風下の広い地域があそこまで燃えてしまうだなんて……。東京だと、あっという間に10台くらいの消防車が駆けつけるけど……。

 いろんな悪条件が重なってしまったのだと思うが、この歳の瀬に、なんともお気の毒だと言うしかない。

 テレ朝の「人生の楽園」を見て、日テレ「青空レストラン」を見て、19時。Kが迎えに来る時間だが、少し遅れるとの連絡が。

 結局20時前になる。

 彼の古ボルボには彼女も乗っていて、言われるまで全く気がつかず、振り返ったら後部シートに人影があって、ビックリ。

 Kとはここ10年ほど、毎年この時期に竹ノ塚のロイヤルホストに行ってメシを食うことになっている。

 今年もそうする。

 ロイホに来たら、アンガスビーフのステーキ一択!

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 デザートまで食べて、いろいろ話し込み、気がついたら23時。3時間弱喋っていた。

 Kとはチーフ助監督と製作担当という関係で、その仕事が終わっても何故か仲よくさせて貰っている。お互い、映画の現場からは離れたが、Kは海外ロケの大作にたくさんついて経験豊富。惜しい人材だと思うんだけど。アタシはダメ助監督だったから、今の座業の方が合っているけど。

 Kにご馳走になってしまった。なんだか凄く申し訳ない。

 0時ごろ帰宅。

 新潮社からの振り込み通知が来ていた。「黒い報告書」は校了したのに今週号には載ってなかった。たぶん次の号に乗るんだろう、年末進行の関係かなとか思っていたら、すでに先週号に載っていたのね。それは新潮社のサイトで確認。まったく気がつかなかった。

 くーたんにご飯を出し、1時前に就寝。

 あ、そういや今日はクリスマス・イヴだったのね。耶蘇教徒ではないおれには関係ないけど。まあ、クリスマスは江戸時代末期から日本人も「あやかって」いたそうだから、本来の意味を忘れて楽しむのも仕方がないのだろう。

 しかし、西洋のイベントを猿真似するなら、是非、「ガイ・フォークス・デイ」もやって欲しい。これならおれも積極的に参加するぞ! 

今朝の体重:87.80キロ

本日の摂取カロリー:2733kcal

本日の消費カロリー:46kcal/1310歩+54kcal(自転車)

2016年12月23日 (金曜日)

12月23日/下船後、横浜観光

 7時前に目が覚める。

 快晴。

 窓の下はデッキになっていて、乗船客が朝日を見るために歩いている。

 支度をして、食事に。ドレスコードはないので、セーターで。

 昨夜のディナー会場では和食、上階のグリルでは洋食ブッフェ。今回は洋食にする。

 京浜工業地帯の向こうに富士山がクッキリ見える。夜の嵐は収まって、空気を綺麗にしてくれたのだろう。

 食後、デッキに出ると、カモメがたくさん飛んでいる。

 そこで相方が「夜中に見た『未確認飛行物体』ってカモメだったんじゃないの?」と。そうかも。

 9時過ぎに大桟橋に接岸。

 この船旅、満喫するのはワンナイトクルーズじゃあ物足りない。かと言って、これより長い旅だと旅費も物凄い。しかしまあ、これだけの至れり尽くせりのサービスだし、アルコール以外の飲み物はだいたい無料だし、一番安い船室でも贅沢な気分が味わえる(ちょっとだけ「タイタニック」の船底客のように扱われるんじゃないかと思ったりした)のだから、この値段の価値は大いにあるなあ。

 ワンナイトクルーズは「お試し旅」だから、これで船旅が好きになった人も多いだろうなあ。

 おれは……金持ちになったら、暇つぶしに困るような長旅に出たいねえ……しかしその金はいつになったら出来るのだろうか?

 10時に盛大なお見送りを受けつつ、下船。

 桜木町まで無料バスが出たが、道がめちゃ込みでなかなか着けず。

 駅のコインロッカーに荷物を預けて身軽になり、相方が「馬車道を散策したい」というので、行く。

 しかし……。

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 ところどろこに超高級店があるけど、縁のない革製品の店だったり。とは言え、馬車道には初めて来た。

 桜木町まで歩き、市内循環観光バスの「赤いくつ」に乗る。元町や港の見える丘公園方面のコースを走ったが、ほとんど寝てしまった。

 バスは桜木町に戻り、駅前の「コレットマーレ」の中でランチを食べて帰ることにする。

 第一希望のロコモコの店は貸切りで、5階のカフェに入ってロコモコを食べる。

 今日は天皇誕生日。桜木町で乗降する人は多いので、いったん磯子まで行って、磯子始発15時24分の京浜東北線に乗って、ゆっくり帰宅。

 くーたんはしっかりお留守番をしてくれていた。

 荷解きして、撮りまくった写真をiMacに保存。明らかにピンぼけ写真を削除して、整理。

 くーたんにご飯を出し、自分もパック入りおでんとごはんを温めて食べる。

 風呂に入り、録画した昨日分の「5時に夢中!」を見る。上田まりえが盛大に弄られているが、途中で寝てしまったので、今夜は早寝しようと、22時、就寝。

今朝の体重:計れず

本日の摂取カロリー:2119kcal

本日の消費カロリー:326kcal/7080歩+30kcal(自転車)

2016年12月22日 (木曜日)

12月22日/横浜ワンナイトクルーズ取材

 7時起床。

 晴れ。

 しかし予報では全国的に荒れ模様と言ってるが、どうなるか?

 朝のモロモロを済ませて、洗濯。今日は干す時間がないのでコイン乾燥機を使う。

 10時に動物病院へ。先週やったくーたんの血液検査の結果を聞いて、動物医療保険の書類を書いて貰うため。

 結果は、問題ナシ。食事をして2時間後に検査をした関係か、中性脂肪が多いと判定されたけど、一番心配していた腎機能は正常だった。去年、数値がちょっと高かったのだ。

 その足で、千住大橋の「ポンテポルタ」の上島珈琲店に行って、モーニングを食べる。写真だと、どーんとデカい分厚いトーストにベーコンエッグという感じなのに、実物は違った。

 食後、特に買い物をするでもなく、帰宅。

 今夜は、横浜港を出港する「豪華客船ワンナイトクルーズ」に体験取材で乗船する。

 年末から書く「新・悪漢刑事」の新作のための取材。取材でもなければ、「いつかは船旅をしたいなあ」とは思っても実行するとか思いもしなかっただろう。

 いろいろ調べて、取材対象になる船の規模と旅費、所要時間やスケジュールなどを比較検討して、これしかないと割り出したのが、本日のもの。これより早いと横浜以外の港からの出港だし、講談社の原稿がまだ終わっていなかった。これより遅いと旅費が高くなるしワンナイトクルーズ自体、しばらくない。いろんな意味で、今日のタイミングしかなかった。

 しかし天気が心配。

 13時30分、相方と待ち合わせて、横浜へ。調べると、三田線・京急線経由の直通電車の方が便利で早そうなので、JRに乗ろうと思っていたのを変更。荷物があるので乗り換えは少ない方がイイ。

 

 車中、打ち合わせをしながら、横浜。みなとみらい線に乗り換えて、日本大通り駅。ここから大桟橋国際客船ターミナルまで歩くが……けっこう遠かった。次(って、また乗ることはあるのか?)はバスかタクシーを使おう。

 雨には降られなかったので、よかった。

 とはいえ、歩いているとだんだん大きく見えてくる巨大な豪華客船の姿はまさに「偉容」だし、美しい。

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 乗船受付は一番高い船室のお客から。我々はもちろん一番安い船室なので、16時から。

 手荷物を先に預けて、ロビーの椅子に座って一息入れ、やがて順番が来たので、手続きをして、いよいよ乗船。

 16時20分からのオリエンテーションに参加。こういう船旅は初めてのお客を対象にした「船内での過ごし方」に関するモノ。

 

 ここからは取材の旅なので、詳しい事は日記では割愛。

 ディナーは「インフォーマル」というドレスコードだったので、ジャケットにネクタイ。蝶ネクタイをしようと思って持っていったのに完全に忘れてしまった。

 カメラマンが写真を撮ってくれたが、幾らで売りつけられるんだろう?

 総料理長の挨拶があり、相方が魚料理の味付けについて質問すると総料理長は嬉々として秘伝を教えてくれた。

 ディナーのあと、船内をくまなく探検。写真を撮りまくる。イベントにもすべて参加し、かなりクタクタに。

 「フォトショップ」に、ディナーの時に撮られた写真があった。1枚800円。買わないと晒されたままになるのね。せっかくだし、購入する。

 探索を続ける。大きなホテルが横倒しに……いや、やたら奥行きのあるホテルのようなもので、構造を把握するまで迷いに迷う。それは他のお客も同じ。

 ラウンジで休憩していると、おばさん客が「朝ご飯は何時にする?早く行かないと無くなっちゃうわよ」と言っているのを聞いて噴き出しそうになった。いやいや、格安の伊東園ホテルでも「食い物がなくなる」って事はありませんから!

 

 日本船なので大浴場がある。

 お風呂に入って、無料の夜食サービスにも行く。きつねうどんとちまきと蒸し餃子。他にケーキなどもあった。

 美味い。

 その後も、イベントがすべて終了して静かになった船内を探索して、船室に戻る。

 広い船内をくまなく歩き回ったので、疲れた。

 船は、相模湾をぐるっと回って横浜に戻る。

 今夜は嵐。デッキに出ると、結構な雨と風。そこそこ揺れるが、四国民のおれは台風の時のフェリーとか経験してるから、あんな比ではない。安定していて悠然としたもの。

 1時就寝。

 深夜、部屋の中が光るのが気になって目が覚めた。時計を見たら4時前。

 窓外を見たら、真っ暗な空に、何か白いモノが5つほど飛んでいる。なんだこれは?

 未確認飛行物体。

 怪奇現象。

 石炭の燃えかすが光っている……ワケはない。タイタニックじゃあるまいし、本船は重油で動いているんだし。

 いろいろ不思議だが、疲れたし眠いので、疑問はそのままにして、二度寝。

今朝の体重:87.35キロ

本日の摂取カロリー:2321kcal

本日の消費カロリー:252kcal/6064歩+48kcal(自転車)

2016年12月21日 (水曜日)

12月21日/プロット立ててテニス

 7時20分頃起床。

 晴れ。

 朝のモロモロを済ませる。

 そのあと、録音した「きらクラ!」11日放送分のまだ聞いていない後半を聞きながら、いろいろと「過去の作品」のストーリーを調べる。構想中のプロットに似てないかのチェック。

 どうも、少なくとも映画では似たハナシはないようだ。

 なんだかんだでお昼になる。

 外出して、ブランチというかヒルメシにするが、ナニを食おうか迷ったすえに、新しく出来た「昼から飲める居酒屋食堂」みたいな店に入ってみる。

 アジフライ定食を注文。出てきたアジフライは、美味かった。

 帰宅して、明日の取材までに「おおまかな」プロットを出す約束をしていたので、これまで考えた事をまとめる。

 書いているとあれこれハナシが浮かんでどんどん膨らんでいくし、選択肢も増えていく。おれはどうもこの線が得意なんだろうな……。

 細部まで詰めたものではないので、2時間後には出来た。

 相方と祥伝社担当O氏に送る。

 テニスの時間まで、録画した「月曜から夜ふかし」を見て、参考のために見ておくべき映画を観ようとして、メールをチェックしたら、講談社T氏より、ゲラにする前の「語句チェック」が来ていて、「急ぐ」とのことだったので、急遽チェック。

 PDFで来ていたのでそれをプリントして直接書き込んで、それをスキャンして再びPDFにして……。

 これ、最初のPDFに直接書き込めば、こういう手間は省けるのよね。iPadだとそれができるけど、iMacじゃあイラストレーターやマンガ家が使うペンタブレットが必要。いや、ペン型のマウスがあればいいのかな?

 この「再びPDFにする」作業にモーレツに手間どる。HPの複合機のスキャナー機能がきちんと働いてくれない。これは、「新型に買い換えろ!」というHPの無言の命令みたいだ。汎用ドライバーを捜してみようか。

 なんとかスキャンしてPDF化して、返信。

 なんだかんだで17時になり、支度して、テニスへ。

 レッスンはまあまあ。試合は……今日はいいとこナシ、と思ったけど、ペアの方との連携がとれて勝ったりした。しかしKさんの「変化するサーブ」やネット際の鋭いボレーに翻弄されて、負ける。

 風呂に入り、ロビーでiPhoneをチェックすると、祥伝社O氏よりプロットに高評価なお返事が。むしろ、もっとやってもいいんじゃないか、と。

 この話は長尺だし、いろんなサブプロットを上手に絡めていかねばならないので、そっちの方が難しい。各サブプロットのキャラクターを立てれば自然に絡み出すか。

 夕食は、曳舟駅前の「上海菜館」で、日替りの「チャーシュー入り卵焼き」定食に、追加して蒸し餃子も。

 美味い。

 帰宅して、相方とやりとりして明日の予定を決める。

 「校閲ガール」が終わってしまったし、ニュースも見たくないのでテレビは見ず、録音した18日放送分の「きらクラ!」を聞く。

 夜、テレビのガチャガチャした音を聴くより、ラジオの語り(「きらクラ!」はクラシック番組としてはガチャガチャした方だと思うけど、ふかわりょうの声がソフトなので耳に優しい)をゆっくり聞く方がいい感じ。ゆったりする。

 聞いていて、半分寝てしまい、くーたんが心配そうに見ていた。飼い主に死なれると困るもんねえ。

 明日は、夕方から天気が悪くなるらしい。ま、その時間は交通機関に乗っているのだが。

 「もんじゅ」廃炉が決定したが、「どうやって廃炉にするか方法が判っていない」という報道があるらしい。え~~~!そんなもの、よく作ったなあ。じゃあ現状で凍結するしかないの?しかし凍結と言っても維持費はかかるわけだし……。これぞ無間地獄。で、福井県知事は「拙速」というけど、こんなに長期間、廃炉問題で論議が続いているのに、「拙速」???

 要するに、県知事としては、政府側がおれにお伺いを立てにくる回数が少ないだろ!ってことなんだろう。そうでも言わないと地元へのシメシもつかないのか……。

 0時20分、就寝。

今朝の体重:87.25キロ

本日の摂取カロリー:2075kcal

本日の消費カロリー:173kcal/5132歩+67kcal(自転車)+702kcal(テニス)

2016年12月20日 (火曜日)

12月20日/人間ドックと「マジック・イン・ムーンライト」

 7時起床。

 薄曇り~晴れ。

 朝のモロモロを手早く済ませる。

 本日は人間ドックの日。先週の予約だったがナニが採れなかったので日延べして貰った。昨夜から、食事をしてから水も飲んでいない。

 10時開始だが、早めに病院に行って手続きすると、9時30分に検査が始まった。

 聴覚検査で、左耳の高域の聞く力が衰えていることが判明。音楽を聴く分には支障はないんだけど、最近、騒音の中で人の話を聞き取るのがシンドイ時はあるからなあ。

「検査結果で厳しいことを言われるかもしれませんので覚悟しておいて」

と看護師さんに言われた。

 視力も、一番度の強い眼鏡をかけていったのに、矯正視力が0.5と0.6だった。最近、乱視がキツくなってきた感じがあるからなあ。

 眼底写真を撮り、心電図に腹部エコーに問診。「お腹の傷はなんですか?」と聞かれて、「ああ、これは猫です」と。

 血液検査のための血を抜いて、胸部レントゲン。そしてバリウムを飲む胃のレントゲン。これが一番キツい。かなりアクロバティックな姿勢を何度も強要される。我慢していてもゲップが出てガスが抜けてしまうし。

 レントゲンの待ち時間にiPhoneをチェックしたら、今朝、「この世界の片隅に」の監督、片渕氏に「素晴らしかった!」とメールを出しておいたら、その返事が来ていた。原作者と観客への感謝の言葉があった。いつの間にか、ものすごく男前になっているなあ、片渕!(と、学生気分で呼び捨てさせて貰いました)

 バリウムを早く排出する下剤を飲んで、終了。

 所要時間は90分。前回はこれに頭部MRIもやったけど、人間ドックのオマケの検査よりきちんと脳ドックを受けた方がイイみたいなので、それは来年度にやろう。

 ということで、11時30分頃に支払いも終わって、すべて終了。

 くーたんのご飯を買って、帰宅。

 ちょうどランチタイムで、店はどこも混んでいるだろうから、13時になるまで待機。ネットをしたり。

 お腹の具合が悪いのは下剤のせいだろう。

 で、13時過ぎに再び外出して、越谷の「青木亭」へ。東中野の「大盛軒」も考えたが、お腹の具合を考えて、近場にした。浅草の「弁慶」は絶対に下痢Pになるだろうし。

 ということで、14時前に越谷の「青木亭」。黒塩ラーメン小(これが普通盛り)に半ライスに餃子3つにゆで卵。ちょうど1000円。

 美味い!

 食べてすぐ、帰宅。

 北千住駅コンコースで「ずんだ餅」を売っていたので、「真田丸」の伊達政宗公(第49回の伊達政宗はカッコよかった!)に敬意を表して、買う。

 帰宅して、NHK-FM「きらクラ!」の12月11日放送分を聞きながら、溜りに溜った新聞を一気読み。落合恵子の連載インタビューに感銘を受ける。「売れてきたら生意気になって『運動家』になってしまったレモンちゃん」というイメージが植え付けられていたのを大いに反省。

 

 「5時に夢中!」を見る。近藤サトの知名度が若年層で極度に低下しているらしい。それはまあ、仕方がないんじゃない?

 近藤サトは「バブル期に女子大生だったけど、日芸ですから。江古田だから六本木なんか行ったことなかった」と言っていたけど……。まあ、普通の日芸生は江古田か池袋ですべてを済ませてしまうから(当時の話)ねえ。

 今夜は相方と本当に久々にウチで映画を観るので、弁当を注文。

 

 弁当が届き、そのあとすぐに相方来訪。

 講談社文庫がやっと脱稿したので、こういう時間が取れるようになった。ここ1ヵ月は本当に苦しかった。

 いろいろ打ち合わせをしつつ食事してから、録画してある映画を観る。

 

 ウディ・アレンの「マジック・イン・ムーンライト」。

 アレンの映画って、「アニー・ホール」「マンハッタン」「インテリア」の時代のイメージが強くて、ニューヨーカーのユダヤ系インテリの屈折をシニカルに描く、という刷り込みがあったけど、考えてみればそれはほんの一時で、今の姿が本来のアレンなのかもしれない。

 とは言え、最近はヨーロッパの名所シリーズというか1920年代回顧みたいになっていて、今回も舞台は1928年。第一次世界大戦が完全に終結(講和条約が結ばれて)して4年、大恐慌前夜の優雅で豊かでデカダンなヨーロッパ。

 英国のゼンジー北京みたいなマジシャン、スタンリーは、旧友の同業者から、大富豪に取り入っている霊能者母子を本物かどうか確かめてくれ(ウソを暴いてくれ)との依頼を受ける。

 会って話をしてみると、霊能者というアメリカ人の娘は、どうも本物じゃないかと思えてきて……。

 辛辣な皮肉屋のスタンリーを演じるコリン・ファースが見事。息を吐くように毒舌を垂れ流すスタンリーを好演している。世の中のものすべてに猜疑的な彼が、だんだん霊能者の娘の事を信じていく表情が見事。

 しかし、当然ながら、お話はそんなストレートなものではなくて……。

 たしかにアレンとしては甘々な映画かもしれないが、最近の作品はみんなこの程度に甘々だと思う。相方は「『高慢と偏見』をやりたいんじゃないの?コリン・ファースだし」と。

 とは言え、ここんとこのアレンは、大金持ちの世界が好きだなあ。

 この後、相方が欠かさず観ている「相棒」、見られない回を録画しておいたので、見る。

 「ヒマか?」の角田課長の中学時代の同級生が殺された。同じ写真部で、顧問の教師「あとピン」を慕っていた。なんとかこの事件の真の姿を、殺された男の空白の20年を知りたい、と……。

 ラストで大事な事を右京産が一気に喋って事件の幕を引くのは、なんだかもったいないなあと思ったけど、時間の関係で仕方がないのか。

 相方帰り、ゴミの整理をしていると、キッチンに置いた「幸福の木」に花が咲いた。以前は、木全体に花が咲いて、その甘い匂いと蜜が大変だったのだが、今回の花は一本のつる(というのか?)だけ。

 「幸福の木」という名前は、日本の業者が勝手に付けたものらしいし、花も咲いたので、切り落とさせて貰う。その前に記念に写真を撮る。

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 トルコの警官がロシア大使を公の場で射殺。この事件、戦争のキッカケにならないよう祈っている。第一次世界大戦の「サラエボ事件」をどうしても連想してしまうから。しかしまあ、当時は一触即発な世界情勢だったけど、今はそこまで煮詰まっていないが……。

 難民に対して一番手厚い政策を実行しているドイツなのに、テロが頻発するのは……。だから「難民排除」を謳う極右政党が支持されて、難民の立場はいっそう厳しくなるのに……。

 1時20分ごろ就寝。

今朝の体重:87.05キロ

本日の摂取カロリー:2022kcal

本日の消費カロリー:128kcal/3604歩+166kcal(自転車)

2016年12月19日 (月曜日)

12月19日/脱稿!

 7時30分頃起床。

 晴れ。

 朝のモロモロを済ませると、相方から「第6章」の原稿ファイルが戻ったので、最終確認をして、ゲラで修正するポイントを付記して担当T氏に送稿。

 これを済ませるともうお昼。

 今日はどうしても、カツ丼が食いたい!

 外出して、カロリーは高いが美味い「かつや」に行くと、あいにく改装中。

 蕎麦屋の「柏屋」は昼時は凄く混んでいるので、駅前の「富士そば」で、カツ丼セットを食べる。

 帰宅して、昨日見た、片渕須直監督渾身の名作「この世界の片隅に」の感想文を書く。あんまりきちんと書けなかった。自分の感動を、きちんと文章に出来ないもどかしさ。

 

 今日はこの後は、「新・悪漢刑事」のプロット作りだな、と思っていると、講談社T氏から「第4章以降はまだゲラにしていないので、修正した原稿を送り直して欲しい」とのこと。

 取り急ぎ、修正ポイント(設定などを変更したので、その修正)が他にないか確認して、修正を始める。

 しかし……昨日、何故か凄く気が張ってお酒も酔わず深夜になっても目が冴えていた反動が来た。

 モーレツに眠くなって、しばし撃沈。修正は大幅な書き直しではないので、夜には出来るだろうし。

 「5時に夢中!」を見る。マツコの発言に共感すること多し。

 あまり腹は減っていないけど、明日は人間ドックなので夕食は早めにする。いろいろ用意したが、ピーマンとベーコンのスパゲティを作って食う。

 食後しばしテレビを観たが、切って、仕事再開。

 とても静かで、平穏。心も静謐。この「静謐」という言葉は、師匠・市川崑さんが色紙に好んで描いた言葉で、それで知った。

 修正は2時間ほどで終了。

 送稿用のファイルを作っていると、相方から「エピローグ」の原稿ファイルが届いたので、最終確認をして、合わせて送稿用ファイルを作り直して、T氏に送稿。

 と、ほとんど折り返しでT氏から「お疲れ様でした!」の確認メールが届いた。

 再校ゲラも終わって完全に手が離れたことを「脱稿」という、という説もあるが、辞書的には「原稿を書き終えること」と言う記述があるので、それに従わせて戴く。

 脱稿した!

 思えばかなり時間がかかってしまった。押した分、他の原稿が書けなくなって、多方面にご迷惑をお掛けしてしまった(この丁寧表現、使い方がおかしい自分でも思う)。いや、そもそも最初に組んだスケジュールがあまりにも「取らぬ狸の皮算用」で、都合が良すぎたのだろう。

 11月に入って、スケジュールがガタガタになったのがハッキリして、かなりシンドイ追い込みに入った。

 いろいろと、感慨に耽る。

 風呂に入り、23時台のニュースで、昨夜の「レアル・マドリードと鹿島アントラーズ」の試合が如何に凄いものだったかを知る。

 それと……ASKAの不起訴釈放。あの大騒ぎはなんだったのか?あんなに大騒ぎして報道することだったのか?これはその時から思っていることなんだけど。勝手にでもテープを流してしまった井上公造は謝罪するのか?

 明日の人間ドックの準備(問診票に記入したり)をして、0時過ぎに就寝。

 布団乾燥機を使ったら、布団がヌクヌクでいい気持ち。

今朝の体重:87.10キロ

本日の摂取カロリー:1630kcal

本日の消費カロリー:58kcal/1518歩+65kcal(自転車)

2016年12月18日 (日曜日)

12月18日/「この世界の片隅に」と日芸映画プチ同窓会と「真田丸」最終回

 7時20分頃起床。

 晴れ。

 朝のモロモロを済ませる。

 今日は、夜、日芸映画学科のプチ同窓会が渋谷である。それに合わせて、渋谷で「この世界の片隅に」を見ることにする。

 ユーロスペースか……昔はよく行ったけど……。

 上映時間が上手く合わない。お昼の回を見て、3時間ほど時間を潰すか……。

 風呂に入ると、朝飯も昼飯も食ってる時間がなくなった。

 「渋谷に行くのに恥ずかしくない格好」をして、外出。

 千代田線~半蔵門線で渋谷。少し早めに着いたので、立ち食いそばでも、と思ったが、見つからなかったので、東急本店近くの「ユーロスペース」へ。しかしAppleのMapがわざわざ遠回りの道を教えてくれたので、ワンブロックをぐるっと回ってしまう。

 劇場前には長蛇の列が出来ていたので、「うわ!」と驚いたが、これは同じ建物にあるライブ会場の客だった。

 客席はほぼ、満席。しかしいつも座る前の方は空いていたので、自分としては最高の席が確保できた。

 監督の片渕須直氏とは日芸の同期で、おれの「3年実習」の短編SFで核シェルターのセットをデザインして貰ったり、卒業制作では応援の助監督をやって貰ったり……未完の自主制作では出演もして貰った。卒業後は進んだ方向が違ったのであまり会うこともなくなって、数年前から年末のプチ同窓会などで会うようになった。学生時代から「若いときのスタンリー・キューブリック」に似てると思ったが、最近の写真を見ると、ますますそう見える……。

 などと思っているうちに、上映開始。

 ほとんど予備知識を入れず、原作も読まずに、かなり白紙の状態で見た。とは言え、被爆を扱っている事は知っていたので、なんとなく「はだしのゲン」を連想していた。

 しかし……。

 その予想は完全に外れた。

 戦前の広島。今のように豊かではないが貧困ではなく、それなりにアメリカ文化が入ってきて、楽しい日々。

 瀬戸内の穏やかで美しい自然に囲まれて、主人公のすずは穏やかに慎ましい日々を送って「たおやか」に暮らしている。絵が上手で、絵を書くのが好き。

 そんな彼女に突然、縁談が舞い込み、呉に嫁ぐ。

 小姑(攻撃的だけど、嫌なだけの悪役ではない)との関係に悩みつつも、畑から見下ろせる呉の軍港に浮かぶ戦艦の雄姿に素朴に感動したりする。

 そんな日々を、穏やかなユーモアを交えて温かく描いていくが……。

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 詳しい感想は、別に書く。

 号泣はしない。

 しかし、じわじわきて、止めどなく涙が湧いてきて、客席から立てなくて、困った。

 涙ぐんだ赤い目をして、渋谷の街を歩く。

 泣きそうなオッサンがトボトボ歩く姿は奇異だったろう。まあ誰もおれなんか気にしないか。

 とにかく、じわじわと万感胸に迫って、堪らない。

 しみじみと泣く、というのでもない。なんだろうね、この感情は。

 素朴に感じたのは、「生きていることの幸せ」「生かされている事への感謝」という気持ち。それを思うと、一切のワガママとかこだわりとか、モロモロなものが消えていく。浄化されたような、まあ、魂の浄化って、そんなに簡単なものではないと判っているけど、ほんの少しだけ、そんな気持ちになれた。

 感動して、食欲が飛んだ。

 とは言え、今日は朝から何も食べていない。時間は15時。

 このまま同窓会に出て酒を飲むのは宜しくない。何か食べよう。だけどあんまり重いものを食べると同窓会で何も食べられなくなる。

 道玄坂まで歩いて、渋谷東宝にあるATMでお金を下ろして、井の頭線の駅近くの「横丁の立ち食いそば屋」で、かけそばとミニ天丼のセットを食べる。

 この界隈は、井の頭線の駅が新しくなっても、渋谷駅周辺が再開発になっても、全然変わらない。オシャレな渋谷とは無縁の、おじさん御用達地帯。

 しかしまだ2時間ある。

 この界隈をウロウロしていると、日活映画ファンにアピールしたいのか「ヨロシク!ユウチャン」という飲み屋を発見。しかしこの看板に描かれているのは裕次郎ではなくアキラか赤木圭一郎だよなあ。看板左隅の「串活」のいうマークが気に入った。

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 あと、渋谷東急プラザがなくなって、工事中。ここはどんな事になるんだろう?渋谷も、おれの知らない街に変貌中だなあ。

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 道玄坂に戻って、エクセルシオール・コーヒーに入って、幸いなことに空席を見つけて、コーヒー1杯で1時間粘る。

 17時30分頃に店を出て、会場に向かうが、まだ早い。17時45分になるまで歩き回る。

 で、会場の「初つぼみ」へ。店内には川が流れて橋があったりする凝った造り。

 予約された席に座って待っていると、映画学科教授のMが到着。やあやあと言っていると、幹事のSが到着。ドタキャンが相次いで、出席はこの3人。まあ、去年はSとおれの「二人会」だったけど……。

 8人座れる広い部屋では申し訳ないから、もっと狭い部屋に替えて貰おうとしたが、そのままで結構ですと。

 ヤキトリやアジのタタキ、タイのカマ、ししゃもなど、結構控えめ。中生を飲んでから、フグのひれ酒を飲む。美味い。

 今夜は年に1回あるかないかの「飲んでも全然酔わない」日。

 サッカー・ファンのMがしきりにスマホを弄っているので、日曜なのに重要なメールでも来たのかと思ったら、レアル・マドリードと鹿島アントラーズの試合経過が気になっていた様子。

「おい!逆転したぞ!これで勝ったら八百長だとかいろいろ言われて大変だぞ!」

 と。そういうものなのか?

 それ以外は、もっぱら映画の話、特に観てきたばかりの「この世界の片隅に」の制作裏話をMに聞く。日芸映画学科は「協力」としてタイトルが出ている。

 片渕監督は、製作するに当たって、自分にも厳しくスタッフにも相当厳しかったらしい。そうでなければ、あれほどの作品は作り上げられないのだろう。やっぱり風貌は内面を反映するのだろうか。

 そういうMだって学生時代から厳しいことでは有名だったのだが。

 しかし今は「厳しい現場」はあり得ないらしい。まあしかし、おれの時代だって、上の方から厳しく叱られても(現場は戦場だから)、仕事が終わるとフォローがあったりしたもので、その意味では同じだと思うのだが……。

 21時に〆て、多忙なMは帰り、まだ話し足りないおれはSを誘って、近くの居酒屋へ。

 ハムカツをサカナにグレープフルーツハイをチビチビ飲みながら、たわいない「好きなAV」の話とか「アッチは今も元気かどうか」という下ネタに終始。

 終電が気になる23時過ぎに解散。

 半蔵門線なら時間はかかるが乗り換えがないので、半蔵門線で。幸いにも席に座れた。しかし隣に座ったアンチャンが挙動不審。眠りこけておれに凭れ掛ったり前のめりになって抱えているカバンの中身の財布やクスリをぶちまけたり。しかし全然拾わないので、おれが拾ってあげたり。

 最後にはゲロを床にぶちまけたので、周囲の客は「蜘蛛の子を散らすように」逃げた。そのアンチャンは錦糸町で降りてベンチでグッタリしていたが。

 北千住に戻り、くーたんに留守の礼を言ってごはんを用意。

 いつもなら、帰宅した途端に疲労困憊して、大事な大事な「真田丸」は大事に取っておこうとするのだが、今夜はまったく別。「この世界の片隅に」と同窓会で旧友と喋れたことがアドレナリンとなったのか、まるで酔っていないし眠くもない。

 録画した「真田丸」最終回を見る。

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 あ~。最後の最後で、大野治長、やってくれましたね!なんという判断ミス!まあ、歴史とのツジツマを合わせるために大野治長に罪を着せたのかもしれないけど……。

 佐助が信繁より年上だったというオチを付けたりして、信繁の最期……。

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 しかし、豊臣にはヒトがいなかったんだなあ……と、しみじみ。

 ラストが本多正信と信之で終わったのは、良かったんじゃなかろうか。大坂からの帰路、信之が同宿した相手が正信だったことで、一波乱(信之が信繁と内通していると正信が攻めかかるとか、いろいろ)あるかと思ったけど、既に勝敗の決まっていることゆえ、事を荒立てなかったのね、正信。三谷さんは、近藤正臣の芝居を観て、正信の役が膨らんだ、ということをインタビューで答えていたが、そうだろうなあと思う。近藤正臣は本当に名演だった。

 この最終回は、もう1回見ないといけないなあ。

 今日は、盛りだくさんな1日だった。

 2時前に就寝。

今朝の体重:87.35キロ

本日の摂取カロリー:1657kcal

本日の消費カロリー:328kcal/8294歩+12kcal(自転車)

この世界の片隅に

脚本・監督:片渕須直

渋谷ユーロスペースにて

 ほとんど予備知識を入れず、原作も読まずに、かなり白紙の状態で見た。とは言え、被爆を扱っている事は知っていたので、なんとなく「はだしのゲン」を連想していた。まったく無垢な人たちが原爆という不条理な攻撃に遭って、かなり強い抗議と反戦の意志を、優しい絵で描くような……。

 しかし……。その予想は完全に外れた。

 主人公すずさんの平凡だけど穏やかな暮らしを、ディティール豊かに日々、丁寧に描いていくのだ。

 戦前の広島。今のように豊かではないが貧困ではなく、それなりにアメリカ文化が入ってきて、楽しい日々。

 瀬戸内の穏やかで美しい自然に囲まれて、主人公のすずも穏やかに慎ましい日々を送って「たおやか」に暮らしている。絵が上手で、絵を書くのが好き。19になってもまだ幼い少女のようなすずさん。

 そんな彼女に突然、縁談が舞い込み、呉に嫁ぐ。

 小姑(攻撃的だけど、嫌なだけの悪役ではない)との関係に悩みつつも、畑から見下ろせる呉の軍港に浮かぶ戦艦の雄姿に素朴に感動したりする。

 そんな日々を、穏やかなユーモアを交えて温かく描いていく。

 よく、戦前の暮らしは憲兵や特高警察が目を光らせていて、すぐ捕まって拷問される言論統制と恐怖政治の日々、のように思われたりするが、小林信彦の名著「ぼくたちの好きな戦争」が活写したように、戦前の東京は今よりアメリカ文化に対する憧憬が強くて、多摩川の土手でカーレースが行われたりして、結構豊かで楽しさもたくさんあった。笑いだってエノケンやロッパをはじめとしたモダンな笑いもあった。

 それは、中国戦線が膠着状態になっても、アメリカとの戦争が始まっても、しばらくの間は保たれた。しかし……。戦況が悪化するにつれてすべての物資が不足して、耐乏生活が始まる……。

 日々を懸命に、しかし、楽しく心豊かに生きているすずさんの頭上にも爆弾が降ってくるようになってしまう。

 頭上をアメリカの爆撃機が飛び、高射砲が撃ち落とそうとする。敵機の破片が降ってきて、それで命を落とす人も多かった。

 

 これまで、穏やかな日常を丁寧に描いてきたから、すずさんの生活と観客の気持ちが同化したときに訪れる、戦争の恐怖。

 空襲が始まるときに、庭先に降り立った白くて大きな鷺。「ここに居ては危ないよ」と庭から追い立てるすずさん。その鷺はゆっくりと広島の方に飛んでいく……。

 すずさんは空襲に遭い、義父さんに助けられたが……義父さんは倒れたままで……。

 実は夜勤明けで眠くて仕方がなかったんだというオチがつく。

 この緩急自在の、ユーモアが自然に同居するタッチが素晴らしい。

 普通の生活には笑いがつきものだもの。

 すずさんが呉港をスケッチしていたら憲兵に捕まって家宅捜索される場面も、すずさんにキツい小姑や義母が怒りで(憲兵に疑われるという恥辱をもたらしたすずさんに)身を震わせている、のかと思ったら、のんびり屋のすずさんに「間諜活動なんか出来っこない」から、大真面目な憲兵の言葉に笑いを堪えていた。

 こういう場面の数々があるから、そのあとの、呉大空襲や、広島の原爆投下の描写が胸に響く。

 絵を描く右手は、姪の晴美と共に吹き飛ばされてしまう。

 原爆の直接の被害は免れたけど、実家の両親は死に、妹も体調が悪そうで……。

 一番心に刺さったのは、ラスト近くで視点がすずさんから離れて、ガラスが身体中に刺さったまま原爆投下後の広島の街を徘徊う母子の姿の場面。

 母はすずさんと同じように右手がない。疲れ切って座り込んだまま、母は死んでしまった。ウジが湧くその死骸に縋り付いたままの小さな女の子。

 広島を訪れていたすずさん夫婦が落とした海苔巻を拾う、その子。落としたよと差し出すと、「食べてええよ」と言われて食べると、まるで捨てられた子猫のようにすずさんに身をすり寄せる、その子。

 この場面は、抑えたタッチで描かれるからこそ、悲しい。悲しくて仕方がない。

 号泣はしない。

 しかし、じわじわきて、止めどなく涙が湧いてきて、客席から立てなくて、困った。

 とにかく、じわじわと万感胸に迫って、堪らない。

 しみじみと泣く、というのでもない。なんだろうね、この感情は。

 素朴に感じたのは、「生きていることの幸せ」「生かされている事への感謝」という気持ち。それを思うと、一切のワガママとかこだわりとか、モロモロなものが消えていく。浄化されたような、まあ、魂の浄化って、そんなに簡単なものではないと判っているけど、ほんの少しだけ、そんな気持ちになれた。

 プログラムを開くと、「生きるっていうことだけで涙がぽろぽろ溢れてくる、素敵な作品です」とすずの声を担当したのん(能年玲奈)の言葉が載っていた。

 彼女あってこそ、すずさんには命が吹き込まれて、「のんびりほんわかしているけど、あんまりひどいことになったら我慢しない」という生きた人間になった。そして、こういう人が戦争に巻き込まれてひどい目に遭う不条理を、心の底から憎みたくなる。

 プログラムによると、のんは、実に的確に役を把握していたそうだ。これは天性のものだろう。

 

 思えば……今、シリアでは、この映画で描かれたことと同じ状況で、シリアのすずさんが毎日犠牲になっている。それを思うと……。

 この作品は、過去の、昭和8年から21年の「過去」を描いたものではない。今も同じ事が世界のどこかで起きている……。

 タイムマシンを使って当時の写真を撮ってきたかのような綿密な再現をした、徹底した取材をした片渕監督とスタッフには、執念を感じる。この作品はきちんと作らなければならないと思ったからには徹底する。

 凄いことだと思う。

 小説と違って映画やアニメは、すべてに対して具体的な描写が必要になる。家も道路も衣服も食べ物も……。そのすべてをコツコツと調べ上げた努力と根性に敬服するし、その綿密な調査取材から生まれた描写が、物語を推進している。リアルな描写が物語を生み、深い意味を感じさせる。

 

 丁寧に描いているだけかと思えば、シネカリグラフのような技法も使ってすずさんの状況の激変を端的に表したり、多彩な表現を使いきっている。

 粘りに粘った甲斐のある、しかし監督の執念を画面には一切見せない、優しさと愛情溢れるタッチ。だからこそ、この作品は、しみじみとした感動を呼び、心に残り、思い出すと涙が溢れてくるのだ。

 声高にテーマを叫ぶより、こんな形で静かで優しいタッチでしみじみと語られる方が、効く。観客は、すずさんと一緒に戦前の平和な昭和を生き、戦争の影が徐々に濃くなる不安を覚え、空襲の恐怖を共有し、原爆に衝撃を受け、戦災孤児を保護する。

 この作品だからこそ、「一緒に生きて体験できた」という気がする。これはバーチャル以上のバーチャルではないか。魂がスクリーンの向こうに飛んでいったのだから。

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